October 26, 2014

東京に引っ越しました|引っ越してきていました


ご挨拶が大変遅くなってしまいましたが、今年初めにサンフランシスコから東京に拠点を移しました。

東京に転勤する話が去年年末に急にまとまり、ほぼ数週間で各種手続きを済ませ、荷物を大慌てでまとめての引っ越しでした。また、東京に移ってからもアメリカへの出張がたび重なったり、新居がなかなか決まらなかったりで、ばたばたしているうちに、早いもので、気付けばもう秋になっていました。機会があるたびに局所的にご挨拶してはいたのですが、まだまだ殆どの方にはきちんとお話できていなかったので、ご挨拶も兼ねてブログ記事を書いておこうと思った次第です。

ほぼ20年近くのアメリカ生活でしたが、そのほとんどをサンフランシスコベイエリア・シリコンバレーと呼ばれている地域で過ごしました。アメリカでのキャリアをソフトウェアエンジニアとしてスタートして長年働いていましたが、近年では日本とのつながりを絶ちたくないという理由もあって日米間をとりもつようなビジネス系の仕事にシフトし、日米を頻繁に行き来していました。今回はご縁あって、日本のお客様やチームの皆様とより密接にお仕事をさせていただくために東京に転勤しましたが、出張やバケーションで来るのと、「住む」のはやぱり感覚が違います。どういう訳か、やたらホッとして、「帰る国があるっていい」と感じるのです。出張で日本に来ていた時は、またアメリカに帰るという前提があったからか、このように感じませんでした。日本に拠点を移した今も、アメリカにはよく出張しますが、仕事が終わって、さてこれから日本に「帰る」という感覚が、言葉ではうまく説明できないですが、アメリカに住んでいた時に日本出張を終えて向こうに帰るという感覚と明らかに違うのです。(長年海外に住んでいて日本に戻られた経験のある方、どんな風に感じていらっしゃるのか興味深いです。)アメリカは自分にあらゆるチャンスを与えてくれた国で、合理性だけでどんどん物事をポジティブな方向に動かしていくことができる素晴らしい国、これからも関係を続けたいですが、自分の国はやはり日本だと感じます。

それほど長い間アメリカに住んでいたのなら、「浦島太郎状態ですか?」とよく聞かれるのですが、そうでもない(ハズ)だと(少なくとも自分では)思います|願っています。インターネットが出現し、日本のニュースを逐次入手することができ、SNSなどがある時代であったことは大変幸いでした。また、アメリカに移ったばかりのころは、そのうち日本に帰っても知り合いはほとんどいなくなってしまうのではないかと思いましたが、幸運なことにシリコンバレーという場所にいたため、その土地柄、日本企業が軒並みオフィスを構え、日本から駐在、留学で来ている方を中心に、多数の日本出身の方とお付き合いさせていただくことができました。また、そうした人たちが順次日本に帰国されるので、日本の知り合いは予想に反して増え続けることになり、東京に帰ればアメリカで知り合った人たちとまたお会いできるという素晴らしいサイクルが出来上がっていました。シリコンバレーにいると、日本人であるという理由だけで日本から来た業界のキーパーソンの方々に私でもお会いすることができたりするので、日本のビジネス事情は東京にいるよりもよくわかるようになったかもしれません。アメリカでは人の移動が激しく、知り合いがよく引っ越しますが、国が広いので、よほど懇意なお付き合いである場合を除いて「永遠のお別れ」のようになってしまい非常に切ないものです。SNSが出現してからはそこでつながりを保てるようになりましたが、日本人の場合は東京に帰るとリアルでもお会いできる方が多く、大変幸運に感じます。


さて、東京に移って、やっと新居が決まったものの、持ってきた荷物が全部収まらず、それを片付け、引っ越しの箱最後の一つがやっとなくなったのがつい先日のことです。荷物を詰めるのも引越し業者さん任せにして、色々と手続きに飛びまわっていたので、収納スペースにしまい込んであった記憶にないモノたちが結構な量になっていたことが、日本の新居に荷物を搬入してもらう段階になってわかりました。収納庫に入っていたガラクタやゴミも全部箱につめてあり、(本当にゴミだけが入っていた箱もいくつかありました)開封時に愕然としました。アメリカで小さ目のアパートだと思っていた空間に収まっていたた家具のサイズも、想像で把握していたサイズと実際のサイズにかなり乖離があり、新居にうまく収まりません。10個ほど持ってきた本箱が特に問題で、無理やり並べたら、居住空間というより「倉庫」のようになってしまい、半分を処分することに。本棚に入るはずだった本の山で、床はほとんど埋め尽くされ、処分することにした本棚や他の家具が浴室にも玄関にも溢れかえり、蟹歩きで生活する毎日でした。皮肉なことに、処分した書籍のほとんどは、電子化が遅れていたためにアマゾン・ジャパンに40%+の郵送料を払ってアメリカまでわざわざ取り寄せた日本のものばかり。長いながい時間をかけてやっと片付けをすませ、ルンバが稼働するようになった時には本当にホッとしました。


そんなこんなで、なんとか東京生活を軌道に乗せつつあります。ご挨拶が遅くなってしまった皆様、本当に申し訳ございませんでした。東京近辺の皆様、お時間・機会のあるときにお声掛けいただければ嬉しいです。アメリカ・ベイエリア|シリコンバレーの皆様、またそちらに帰った時、日本に帰省されたときにお話できるのを楽しみにしております。